こんにちは、プログレです。
こちらの記事では、癌分子標的薬(薬の治療)において注目されている、FGFR阻害剤の作用・メカニズムについて説明します。
例え話が国民的人気アニメです。
製薬業界で10年以上働いており、今では製薬会社の管理職についている筆者が分かりやすく説明します。
FGFRとは
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)は、4 種類のファミリー(FGFR1~4)からなる受容体型チロシンキナーゼです。
またよくわからない言葉が出てきた!!チロシンキナーゼってなんでしょう?
チロシンキナーゼとは
チロシンキナーゼとは、「チロシン」と「キナーゼ」で分けて考えます。
キナーゼ:(基質を)リン酸化する酵素
チロシンキナーゼ:その中でも基質のチロシン残基を特異的にリン酸化する酵素
チロシンキナーゼ:一般に細胞の増殖を正に誘導する役割を果たしており、正常細胞内においてはその活性は厳密にコントロールされています。
しかし、がん細胞においては、他のたんぱく質と融合したり(例、EML4-ALK)、あるいは配列の突然変異によって(例、活性型EGF受容体)常に活性化された状態となり「がん化」を導いてしまいます。
チロシンキナーゼ図
少し理解するのに時間がかかりそうです。
何か例え話ありませんか?
もちろんです。国民的人気アニメ「アンパンマン」に例えて説明します。
チロシンキナーゼ▶︎パンを作るジャムおじさん
せっせとパンを作って、みんなに分けたり、あんぱんパンの顔を作ってくれる。これが優しい正常な時のジャムおじさん
でもそのジャムおじさんが
✅ パンを作ることを辞めて、いつも遊んでしまったり(融合)
✅ バイキンマンの味方になってしかもサポート役ではなく、バイキンマンの指示系統になった状態(突然変異+活性化)
ジャムおじさんをイメージするだけで、大暴走です!!
引用資料
https://www.jst.go.jp/pr/info/info588/yougo.html
JSTトップ > プレス一覧 > 科学技術振興機構報 第588号 > <用語解説>
チロシンキナーゼ図
https://ruo.mbl.co.jp/bio/product/cyclex/pickup/discovery/tyrosine.html
あとがき
いかがでしたでしょうか。
遺伝子変異について少しでも分かりやすく説明したいと思っております。
コロナワクチンを解説している中で、DNAとタンパク質について分かりやすく説明しているので、理解を深めるのに役立つと思うので良かったら読んでみてください。
コメント