【実例ありで分かりやすい】E2B(R3)実装ガイドに対応した市販後副作用等報告及び治験副作用等報告に関するQ&Aの改正について【61〜65】

副作用報告等

こちらの記事では、「E2B(R3)実装ガイドに対応した市販後副作用等報告及び治験副作用等報告に関するQ&Aの改正について」例示を用いて説明します。
分かりやすい言葉で説明します。

筆者情報

製薬業界12年以上勤務をしており、今は管理職に就いています。
小さな会社なので、守備範囲も広く、毎日新しいことにチャレンジしてながら、フルタイムで働き2歳と4歳の子育てをしています。

解説する通知

令和2年12月9日
事務連絡
E2B(R3)実装ガイドに対応した市販後副作用等報告及び 治験副作用等報告に関する Q&A の改正について

・医薬品副作用全ての通知はこちらのPMDAサイトからチェック可
副作用等の報告に関する情報

表の見方

【市販後】:市販後副作用報告に関係する内容
【治験】:治験副作用報告に関係する内容

Q&A詳細

Q61:【市販後】【治験】 副作用名を記載する場合、例えば、「ショック」に随伴する「血圧低下、心拍数増加、尿量低下等」については「ショック」のみの記載でよいか? A61:【市販後】【治験】 再調査等によって報告者が「ショック」の症例であるとした場合は、「E.i 副作用/ 有害事象(必要に応じ繰り返す)」に「ショック」のみを記載することで差し支えない。 ただし、「H.1 臨床経過、治療処置、転帰及びその他の関連情報を含む症例の記述情報」 に随伴症状である「血圧低下、心拍数増加、尿量低下等」を記載すること。 なお、記載に当たっての詳細については、「MedDRA TERM SELECTION:POINTS TO CONSIDER」(PTC)を参照すること。
補足:2021年3月版のMedDRA TERM SELECTION:POINTS TO CONSIDER」(PTC)
ICHに加盟の規制当局と業界団体、WHO、MSSO、JMOの代表により翻訳された資料です。自発報告の事象の拾い上げ、MedDRAのコーディングは難しいかつ経験も必要です。
また企業によっても考え方がそれぞれです。
Q62:【市販後】【治験】 「E.i.1.2 翻訳された、第一次情報源により報告された副作用/有害事象」は、 「E.i.1.1a 母国語で記載された、第一次情報源により報告された副作用/有害事 象」が日本語又は英語で記載されているときには記載しないことでよいか? A62:【市販後】【治験】 よい。なお、「E.i.1.1a」が、日本語又は英語以外の言語で記載されている場合は、 「E.i.1.2」に日本語又は英語で記載すること。
DSUR▶︎英語のDSUR、PSUR▶︎PBRERの添付。英語であれば受け入れてくれます
Q63:【市販後】【治験】 報告者が医療専門家以外(例えば、消費者又はその他の非医療専門家)の場合、 「E.i.3.1 報告者によって重要とされた副作用/有害事象」は「報告者により重要とされなかった」と解釈してもよいか又は「不明」として空欄にすべきか? A63:【市販後】【治験】 報告者の資格にかかわらず、報告者が判断したとおり記載すること。
補足:報告者(副作用が疑われると報告した人)が誰であっても、報告どおり記載します。ちなみに C.2.r.4 資格は「医師」「薬剤師」「その他の医療専門家」「弁護士」「消費者又はその他の非医療専門家」「nullFlavor: UNK」となっております
Q64:【市販後】【治験】 死亡原因とならなかった副作用の転帰について、「E.i.7 最終観察時の副作用/有害事象の転帰」はどのように記載すればよいか? A64:【市販後】【治験】 副作用ごとに「死亡」以外の適切な転帰を選択すればよい。
Q65:【市販後】【治験】 「E.i.7 最終観察時の副作用/有害事象の転帰」において、母親が流産した場合は、 胎児に関する転帰又は母親に関する転帰のどちらを記載すべきか? A65:【市販後】【治験】 胎児死亡又は早期自然流産の症例の場合には、副作用名(胎児死亡等)に対する親の転帰を記載すること。例えば、親の体調が回復した場合は「1=回復」でよい。
補足:欧米の規制により妊産婦症例は副作用がなくとも、情報を収集するようになっています。(Special Situation)でも妊娠をされたことのある方はよくご存知だと思いますが、本当に限られた薬しか処方されません。
ただし、父親からの薬物暴露の可能性はあり得るので、「処方医からの説明」が薬剤によってはしっかりなされます。
もし薬物暴露が考えられる場合、処方医に相談するようにお願いします

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