【まとめ】JAPICとは何か【分かりやすい】

副作用報告等

こんにちは、プログレです。

こちらの記事では、一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)について、まとめました。

製薬業界で10年以上働いており、今では製薬会社の管理職についている筆者が分かりやすく説明します。

JAPICとは?

設立の目的・沿革

JAPIC(ジャピック)は日本医薬情報センター(Japan Pharmaceutical Information Center)の略称で、医薬品に関する医学・薬学の国内外における有用な情報を収集・処理・提供することによって、製薬と医療の間の架け橋となることを目標に、1970年に日本製薬工業協会加盟有志25社により任意団体として設立され、1972年には厚生省(現厚生労働省)の認可を受け財団法人となっておりましたが、公益法人改革により2012年4月に一般財団法人となりました。

以来今日までJAPICは研究開発から市販後まで医薬品に関する科学技術情報を収集・処理して、製薬企業、医療機関、行政機関等に提供し、また一般にも公開することによって国民の保健医療の向上に寄与しております。

JAPIC設立の目的・沿革より引用
https://www.japic.or.jp/japic/history.html

事業内容

医薬情報の総合的収集と医療機関、医薬品製造企業等への提供
医薬情報の分析、評価、加工、整理及び保管
医薬品情報データベースの構築・維持及び提供
医薬品の安全性に関する情報の提供及び普及
添付文書及び文献関連の電子データの提供
医薬情報に関する出版物の編集・発行
医薬情報に関する講演会・研究会・ユーザ会の開催
図書館による閲覧、複写サービス
医療機器の安全性に関する情報の提供及び普及(平成24年度から実施)

JAPIC 事業内容より引用
https://www.japic.or.jp/japic/business.html

つまり、

JAPICとは研究開発(治験を含む)〜市販までの医薬情報を収集している機関

施行規則の記載を振り返る

代表して、市販後の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則から引用します。

青字がJAPICの収集対象

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 | e-Gov法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

(副作用等報告)
第二百二十八条の二十 医薬品の製造販売業者又は外国製造医薬品等特例承認取得者は、その製造販売し、又は承認を受けた医薬品について、次の各号に掲げる事項を知つたときは、それぞれ当該各号に定める期間内にその旨を厚生労働大臣に報告しなければならない。
一 次に掲げる事項 十五日
イ 死亡の発生のうち、当該医薬品の副作用によるものと疑われるもの
ロ 死亡の発生のうち、当該医薬品と成分が同一性を有すると認められる外国で使用されている医薬品(以下「外国医薬品」という。)の副作用によるものと疑われるものであつて、かつ、当該医薬品の添付文書又は容器若しくは被包に記載された使用上の注意(以下「使用上の注意等」という。)から予測することができないもの又は当該医薬品の使用上の注意等から予測することができるものであつて、次のいずれかに該当するもの
(1) 当該死亡の発生数、発生頻度、発生条件等の傾向(以下「発生傾向」という。)を当該医薬品の使用上の注意等から予測することができないもの
(2) 当該死亡の発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれを示すもの
ハ 次に掲げる症例等の発生のうち、当該医薬品又は外国医薬品の副作用によるものと疑われるものであつて、かつ、当該医薬品の使用上の注意等から予測することができないもの又は当該医薬品の使用上の注意等から予測することができるものであつて、その発生傾向を予測することができないもの若しくはその発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれを示すもの(ニ及びホに掲げる事項を除く。)
(1) 障害
(2) 死亡又は障害につながるおそれのある症例
(3) 治療のために病院又は診療所への入院又は入院期間の延長が必要とされる症例((2)に掲げる事項を除く。)
(4) 死亡又は(1)から(3)までに掲げる症例に準じて重篤である症例
(5) 後世代における先天性の疾病又は異常
ニ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律関係手数料令(平成十七年政令第九十一号)第七条第一項第一号イ(1)に規定する既承認医薬品と有効成分が異なる医薬品として法第十四条第一項の承認を受けたものであつて、承認のあつた日後二年を経過していないものに係るハ(1)から(5)までに掲げる症例等の発生のうち、当該医薬品の副作用によるものと疑われるもの
ホ ハ(1)から(5)までに掲げる症例等の発生のうち、当該医薬品の副作用によるものと疑われるものであつて、当該症例等が市販直後調査により得られたもの(ニに掲げる事項を除く。)
ヘ 当該医薬品の使用によるものと疑われる感染症による症例等の発生のうち、当該医薬品の使用上の注意等から予測することができないもの
ト 当該医薬品又は外国医薬品の使用によるものと疑われる感染症による死亡又はハ(1)から(5)までに掲げる症例等の発生(ヘに掲げる事項を除く。)
チ 外国医薬品に係る製造、輸入又は販売の中止、回収、廃棄その他保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施
二 次に掲げる事項 三十日
イ 前号ハ(1)から(5)までに掲げる症例等の発生のうち、当該医薬品の副作用によるものと疑われるもの(前号ハ、ニ及びホに掲げる事項を除く。)
ロ 当該医薬品若しくは外国医薬品の副作用若しくはそれらの使用による感染症によりがんその他の重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれがあること、当該医薬品若しくは外国医薬品の副作用による症例等若しくはそれらの使用による感染症の発生傾向が著しく変化したこと又は当該医薬品が承認を受けた効能若しくは効果を有しないことを示す研究報告
三 次に掲げる医薬品の副作用によるものと疑われる症例等の発生(死亡又は第一号ハ(1)から(5)までに掲げる事項を除く。)のうち、当該医薬品の使用上の注意等から予測することができないもの 次に掲げる医薬品の区分に応じて次に掲げる期間ごと
イ 法第十四条の四第一項第一号に規定する新医薬品及び法第十四条の四第一項第二号の規定により厚生労働大臣が指示した医薬品 第六十三条第三項に規定する期間
ロ イに掲げる医薬品以外の医薬品 当該医薬品の製造販売の承認を受けた日等から一年ごとにその期間の満了後二月以内

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 | e-Gov法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

JAPIC Daily Mail

概要

外国規制当局等が発信する、医薬品等に関する最新の安全性措置情報を提供
医薬品(サプリメント等も含む)、医療機器、再生医療等製品、体外診断薬、コンビネーション製品を対象とし、有害事象、副作用、不具合等に関する通知、表示改訂、回収情報等、安全性に関する措置情報を選択し、日本語概要、該当原文のURLをつけて、毎日(JAPIC営業日)電子メールで提供。
情報の入手から提供までを1営業中に行う即日提供サービス。
情報収集は9ヵ国2機関約80サイトから
米国FDA、EU/European Medicines Agency、英国MHRA等、9ヵ国2機関(米、英、独、仏、豪、カナダ、スウェーデン、ニュージーランド、スイス、EU、WHO)及び日本の規制当局等のホームページ約80サイトを毎日チェック。

▶︎JAPIC Daily Mailは、主に収集対象が、外国措置・研究報告

✅ 医薬品用語の設定
決まったサイトに薬剤名を登録。基本プランは50単語登録可

JAPIC Q サービス

概要

国内で開催される医学・薬学関連の学会予稿集・プログラム・学会報告及び学術雑誌をもとに医薬品の適正使用に必要な品質、有効性及び安全性に関する情報を迅速に提供します。
医薬品の有効性・安全性評価のためのツールとして安全性情報確保業務の中核をなすサービスです。
予め医薬品名を登録していただき、検索式による検索結果を週1回提供するSDI(Selective Dissemination of Information : 選択的情報提供)サービスです。

▶︎JAPIC Qは、主に収集対象が、日本の措置・研究・文献報告

✅ 医薬品用語の設定
①医薬品名をJAPICへ連絡
②検索式と料金を提案
▶︎①に「ヒットする文献が多い=費用が高くなる」。

ヒットする件数を減らしたい場合、どうするの?
他社品を検索しなきゃいけないけど、製品によってはかなり有名だから沢山ヒットしそうで心配…
でも取りこぼしは防がなきゃいけないし…

そう言った場合でも安心です。
沢山の知識・経験がJAPICにはあるので、「ヒット件数を減らしたいけど、抜け漏れは困る」といった相談に適切に対応してくれます😊

過去記事で、研究報告と措置報告をまとめています。良かったら読んでみてください。

【これで絶対分かる】研究報告とは【各通知具体例まとめ】

【これで絶対分かる】措置報告とは【各通知具体例まとめ】

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